緊急事態宣言中のレジデンストラックの運用について

緊急事態宣言の影響により、外国人の日本への入国が原則として一時停止されることとなりました。今回は、外国人技能実習制度にも係る緊急事態宣言中のレジデンストラックの運用についてご紹介します。

レジデンストラックとは？

まず、レジデンストラックとは、簡単に言うと在留資格の認定が許可された対象国・地域の外国人の日本への入国を一定の制約を課した上で、認定を行う制度となります。現時点では、レジデンストラックの対象国はベトナム、韓国などの１１か国となっています。

政府は本年１月１３日において、緊急事態宣言中のレジデンストラックによる対象国・地域からの新規入国についても全面的に一時停止すると決定しました。この一時停止は緊急事態解除宣言の解除の時期までとされていますが、延長の可能性もあります。なお、既にビジネストラックの下、発給済みの有効なビザ（査証）を所持する外国人については、２０２１年１月２１日までの間は、原則として入国が認められます。しかし、上陸を申請する１４日前までにイギリス、南アフリカ共和国に滞在歴のある外国人は対象外となります。この入国が認められる猶予措置は、レベル２の対象国のみならず、レベル３の対象国（ミャンマー）についても適用となります。また、入国が認められる場合であっても、入国後の１４日間待機の緩和措置は認められませんのでご注意ください。

緊急事宣言の終了時期について政府関係者からは、「宣言の効果は徐々に出てきている」と評価する一方、「感染者の減少スピードが遅い」という指摘も出ています。政府は、宣言の延長を視野に入れ、今後の対策の検討に着手している段階となっています。