水際対策緩和の兆し②

2022年2月20日

前回の記事でご紹介した通り、外国人の新規入国を原則停止している現在の水際措置は、2022年3月から段階的に緩和されることとなりました。当該緩和措置について末松文部科学大臣は、外国人留学生の円滑な入国に向け新たな措置の内容を大学に周知するなど、環境の整備に取り組む考えを示しました。そのうえで、「これまで待機してきた留学生や4月に入学予定の留学生が可能なかぎり円滑かつ継続的に入国できるよう、国内外の大学などに速やかな対応を促していく。関係省庁と緊密に連携し、留学生が最後の1人まで入国できるように着実に取り組みたい」と述べています。また、国会では衆議院予算委員会で集中審議が行われ、来月から水際対策が段階的に緩和されることをめぐり、与野党双方から入国できずに海外で待機する留学生などへの配慮を求める意見が出され、岸田総理大臣は、感染状況などを見極めながら一日当たりの入国者の上限について検討を続ける考えを示しました。

現時点での政府の方針では、受入先の責任者が厚生労働省へ届出を行うことなどを条件に、外国人の新規入国を認めるとしています。待機期間については、原則7日間を維持しつつ、3日目の検査で陰性の確認が取れた場合、待機は終了となります。さらに、感染拡大が続く「指定国」から入国する際は、国が定める特定施設での待機が必要となりますが、ワクチンを3回接種していれば自宅待機が認められます。また、当該緩和措置に対する手続きなどは、前回より大幅に簡素化されており、入国後の詳細な行動計画の提出や事前審査が不要となっています。前回は、外国人の行動計画などを含めた書類を所管する省庁に提出して審査を受ける必要があり、手続きが煩雑だと多方面から批判が飛び交っていました。また、窓口も「エルフス」と呼ばれる厚生労働省の機関に一本化され、専用のコールセンター窓口も早期に立ち上げる予定となっています。

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