外国人技能実習機構(OTIT)の役割 ⑥

2021年10月25日

外国人技能実習機構(以下、OTIT)とは、技能実習制度を円滑に行うために、監理団体と実習実施者を統括し、外国人技能実習生を支援する重要な役割を担っている組織であるとお伝えしてきました。今回も引き続き、OTITが外国人技能実習生に対して行っている支援業務の内容についてご紹介していきます。

技能実習生への一時宿泊先の提供

OTITは、宿泊先がない技能実習生に対して、一時的な宿泊先を提供するなどの保護・支援を行っています。これは、実習実施者(以下、実習先)の経営上・事業上の都合や監理団体・実習先からの不適正な行為などのやむを得ない事情により、宿泊先を確保できない技能実習生のための措置となります。この支援を利用するには、技能実習生自身が技能実習の継続意思を有していることが必要となります。

一時宿泊先の提供に関する支援の流れ

まずは、技能実習生からOTIT(本部又は地方事務所・支所)へ相談を行います。その後、関係者からの事情聴取、確認などを行い一時宿泊先提供の必要性を判断します。当該技能実習生に対して、一時宿泊先の提供が必要と判断した場合は、当該実習生を保護します。OTITは、あらかじめ地方事務所・支所が所在する地域の都道府県別に旅館ホテルの団体と協定を締結していますので、当該協定に基づき保護をおこなった技能実習生に対して、一時宿泊先の提供を行います。技能実習生は提供された宿泊先に一定期間滞在し、居所と食事の提供を受けながら、新たな実習先の確保などの支援をOTITが行います。滞在費用などは、OTITが負担するのでご安心ください。

上述の通り、OTITは技能実習生に対して、住居の確保、食糧支援、コロナ禍で帰国できない方の保護、心のケアなどの様々な支援を行っていますので、何か不安に感じる点があれば些細なことでも相談するようにしましょう。次回に続きます。

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